今週も3連休ですね。気温が真夏並みになりそうです。お出かけの際は気を付けて下さいね!
中野レンガ坂整骨院の野村です。
本日は鉄分の重要性についてお話ししたいと思います。貧血じゃないから大丈夫だよ、と思われる方も多いと思いますが、しっかり補給したいミネラルです。
1997年のWHOの報告では、世界の20億人が謙著な鉄欠乏状態だと報告しています。
鉄分の働きのひとつに、ヘモグロビンというたんぱく質の材料になることがあります。ヘモグロビンは、肺で酸素とくっついて全身に運ばれます。鉄が足りないと酸素の運搬力が下がり、疲れやすかったり、息切れしやすくなったりします。筋肉の痛みや、痺れにも関係してきます。
酸素が体の隅々に運ばれると、体温も上がってきます。逆に足りないと冷え性になります。
ミオグロビンという筋肉の力の源であるたんぱく質にも鉄が含まれているので、貧血気味の人はビンの蓋や、ペットボトルが開けられないということも起こってきます。
そして、動悸やめまい、肩こり、頭痛などが現れます。それから歯茎からの出血、あざ、抜け毛も起こります。特徴的なのは、氷をボリボリと好んで食べるようになることです。
神経症状も出やすくなり、注意力の低下、イライラ、食欲不振、抑うつ感も現れます。
また、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、メラトニンなどの神経伝達物質は、鉄がないと作られません。
すると満足感や幸福感の喪失、集中力の欠如、うつ病、睡眠障害などが現れます。
原理的に、女性は鉄の欠乏を起こします。
月経による出血は平均60mlと言われています。そこには約30mgの鉄が含まれます。そして便、尿、汗で毎日1mgが排出されます。一日の食事でとれる鉄分はせいぜい1mgなので、男性の倍くらい肉を食べないと追いつかない計算になります!
ちなみに、たんぱく質は体重1㎏につき、1gが必要とされます。50㎏の人なら50gということですね。
ツナ缶1つでたんぱく質が12g。肉100gで20g前後が摂れます。色々な食物からしっかり摂りましょう。
鉄分はホウレンソウに多いイメージですが、吸収されるのはたったの1%です。一方で豚のレバーなどはその13倍も吸収されます。動物性たんぱくに含まれるのが、吸収のいいヘム鉄です。ホウレンソウや、ひじきなど植物性のものは非ヘム鉄といわれ、吸収されにくい鉄分です。
ただし、たんぱく質を摂ることで腸内環境を悪くしてしまうとよくありません。しっかり野菜など繊維質も摂りましょう。
栄養素は何が欠けてもいけないのもですが、鉄分にはこんなにも働きがあるんですね。
症状に当てはまる方は、食生活を思い起こし、動物性のたんぱく質が足りなかったらしっかり食べましょう。
それからヘム鉄のサプリもあります。そういったものを上手く利用し、バランスを整えていきたいですね。
一般的な貧血の判断は、赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリットという3つの項目を調べ、何かが足りなければ貧血とされます。ただ、最も重要なのは「鉄の貯蔵量」を表す「フェリチン」の値を見ることだそうです。
3つの値が正常でも、フェリチンの値が低ければ、ばっちり貧血ということになります。
そのあたりはお医者さんに相談してみてくださいね。